先日のもて北第4戦で待望の47秒台を記録した私!
でも皆さんの関心は、なぜ私が速くなったかではなくて(笑)
どんなマシンの仕様なのかに集中してます(悔しい・・・・)
ということで皆さんのリクエストにお応えして
マシンの仕様を発表しましょう。

ベースマシンは2004年型エイプ100。

FフォークはNS-1(アウター・インナー)でディスクブレーキ化しています。
XRモタードのフォークでもトップブリッジからの突き出しを増やせば良かったんですが、
バーハンドルに当たるため、あまり突き出しを増やせなかったんです。
シートパイプはNS-1純正ですが、減衰穴を溶接で埋めて2.0mmの穴1個を
開け直しています。フォークオイルはヤマハの♯15。
油面はNS-1純正値です。
このセッティングが良いのかどうかは・・・正直分かりません。
サスについてはまだまだ勉強中です。


トップブリッジは20mm厚の当社製試作品。チャタリング対策の1つです。
スタビライザーもがっちり目の当社試作品。左右のクランプをつなぐ板の厚みを変えることで
剛性を変化させられます。これもチャタリング対策です。
チャタリング対策は何か一つを変えても効果がないことがあります。
当社もいくつかの対策を組み合わせてようやく解消の方向に進みました。

スイングアームはXR100モタード純正です。
XR100モタードのスイングアームはエイプ純正に比べて30mmほど長く
17インチタイヤを装着することが可能でしたので採用したのです。
またリヤサスのリンク部分もXR100モタード用はエイプ用と形状が異なり
少し車高を上げられる寸法関係でしたので、リンクもXR100モタード用です。
ただしスイングアームは短いほうがホイールベースが短くなって
旋回性が有利になるという話もあるので今後はエイプ用をテストするかもしれません。

リヤサスはYSS製です。圧・伸びダンピングつきのちょっとお高いめのタイプです。
うちのマシンに付いているパーツで1・2を争う高級品です。
高級品ですが・・・バネレートが低い。ダンパーでごまかしても上手く行かず・・・
で、現時点ではオーリンズのバネが入ってます。(オーリンズのバネが良いというのではなくて
たまたま入手可能なバネのうち合うサイズのものがオーリンズだったってだけです)
リヤサスに関してもFフォーク同様、私には良く分かりません。
良く分からないということはどんな状況でもあまり気にならないという良い面もあります(笑)。
純正サスでももしかしたら同じタイムが出ちゃうかもしれませんね。
ま、純正サスはちょっと短いと思うんですよね。軸間268~270mm欲しいかなという感じです。
でもこれ以上伸ばそうとするとリンクがスイングアームに当たってしまうんですよね。

エンジンはノーマルベース。
スズカワークスさんでノーマルヘッドを加工してもらっています。
47秒台への貢献度合いとしては、このヘッドの寄与率が50%以上あるかも知れませんね。
どんな加工をしているかといえば・・・秘密です(笑)
いや暴露しましょう(スズカワークスさん、ごめんなさい)。
良く聞かれるのが下記です。
「ビッグバルブ入れているんでしょ?」
「ハイコンプピストンなんでしょ?」
「クランクはどういう加工してるの?」
「クロスミッションはどこの入れているの?」
「フライホイールは何%軽量化?」
ビッグバルブやハイコンプピストンは使ってません。
バルブやピストンに限らずパーツはすべて純正パーツです。
実は加工のメインはポート加工なのです(ここから先は企業秘密ってことで)。
エイプ&XRモタードの純正パーツをそのまま使っているわけですから
耐久性は落ちていません。私なんかノーメンテですよ、ノーメンテ。
(ノーメンテは決して威張れることではありません。皆さんはきちんとメンテしましょう)
腰下はエイプ50の5速ギヤを入れていますが、それだけです。
クロスミッションなんていれたらシフトチェンジが大変になるじゃないですか(笑)。
フライホイールもノーマルです。何%軽量化なんてそんな難しい質問はやめてください(笑)
普通に走るマシン、これが重要なんです。

キャブはPE22。CR-miniをかなり長い期間テストしましたが、セッティングがシビアすぎて
いきなり予選、いきなり決勝というスケジュールのレースではちょっと使いにくかったです。

47秒台の貢献度、スズカワークスヘッドと同じくらいの貢献度なのがこのマフラー。
RUN R&D(ランアールアンドディー)製のダウン型マフラーです。
コーナリングがへたくそでエンジン回転を落としてしまう私を助けてくれる
7000回転から使えちゃう仕様です。それでいて上の回転でもパワーが出ている
超フラット仕様です。そんな特性だからクロスミッションが要らないのかもしれませんね。
ちなみにこのマフラー、2009年鈴鹿ミニモトSTクラス(9月19日)で
ファステストラップたたき出しました。
大手有名メーカーのようなブランド力はありませんが、サーキットで重要なのは
ブランド力じゃないですよね、速さ、速さです!
それも速いライダーが速く走れるマフラーではなくて、
遅いライダーが速く走れるマフラーが本当に優秀なマフラーだと思ってます。
その他にもこまごまとしたパーツが付いています。
■当社製クランプ式メーターステー(試作品)

トップブリッジにメーターをつけるとメーターが近すぎて見難いし
ステアリングも重くなるし・・・そこでフレームにクランプするメーターステーを
使って、ステアリングをフリーにしています。
■当社製ハンドルストッパー(販売中)
1コケで吹っ飛んでしまう純正ハンドルストッパー。吹き飛んだら溶接しないと復活しませんが
当社製ハンドルストッパーなら大概の転倒でも大丈夫です。
DE耐決勝中試作品をつけていましたが、5回の転倒に無事耐えたことから製品化しました(笑)。
■当社製キャリパーガード(販売中)
抜群の完走率を誇る(?)ダイレクト・ドットコム・レーシングのロゴ入りキャリパーガードです。
お守り代わりにどうぞ?!
オリジナルデザインの製作依頼や無地タイプも受け付けています。
■当社製バックステップ(試作品)

このモデルはご要望があれば作るって感じなんですが、もう10セットくらいは作りましたね。
転倒対策があちこちに施されていています。ベアリングを使うのでどうしても値段が上がって
しまいます。それが正式製品化されない理由です(悲)。
■スズカワークス製タンクカバー&シートカウル

DE耐ではかなりの装着率になった当社製バックステップですが、
さらにその上を行く装着率なのがスズカワークス製タンクカバー&シートカウルです。
最適なシート位置が得られます。シート位置はマシン作りの基本&重要ポイントなので
ぜひお試しください。
と、マシンの仕様はこんな感じです。高価なパーツや難しい仕組みは不採用です。
お金のある人だけが作れるマシンや特別な技術のある人だけができるマシンは
あまり皆さんの参考にならないと思いますし・・・
ご質問メールをいただければもっと細かい部分もお答えしますよ~
